4.使えるツールはこれだ
ツールのカスタマイズについては、Lesson1で紹介いたしました。その手順にしたがって、パターンメーキングに使用するという観点から、以下のような20種類のツールを選びました。ワンポイント的に解説いたします。
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※各ツールにはショートカットキーが設定されています。デフォルトから変えたものもありますが、一例として参考にしてください。
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①セレクションポインタ (V)
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作業にあたっては、「何をどうするか」を明確にすることが肝心で、その対象となる図形を選択する一番ツールです。複数の図形をマーキーで囲ったり、クリックして選択します。他のツールを使った後は、このツールに戻すことを習慣にしておきます。
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②パンカーソル (H)
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図形が端にあって作業がやりにくいとき、画面を移動させて手元に引き寄せます。スペースキーを押しても、この助手が現れます。
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③文字 (1)
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漢字を入力したあとは、英数に戻しておかないとショートカットを受けつけませんので注意が必要です。フォントは、ペン感覚の「極細ゴシック体」がお勧めです。⇒DL
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④拡大表示 (Z)
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このツールで図形を囲むことによって、見たい部分が即座に拡大されます。マウスホイールでもズームが出来ますが、こちらはより直接的です。
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⑤直線 (2)
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このツールで描いた三角形は、ただの直線の集まりですが、合成して面のある三角形に加工することが出来ます。これが分かっていると、直線と曲線を別々に描くなど、作業を小分けにすることが出来るでしょう。後でつなげればよいのですから。
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⑥四角形 (4)
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角を直角にして向かい合う辺が等しいように手描きするのはなかなか難しいのですが、画面では簡単に描くことが出来ます。パターンの基準となるのはもちろん、前立、カフス、ベルト、ポケットなど…。出番は多いです。
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⑦斜め四角形 (shift+4)
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垂直、水平に描く四角形ツールに対し、斜め一辺から描き始めます。脇線や肩線に対する直角の目安にしたり、縫い代の角作りにも使えます。
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⑧多角形 (8)
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連続した直線で囲まれて、面を持つ図形はすべて多角形です。クリックするごとに頂点が確定し、始点と終点を一致させてクリックすると作成されます。途中でダブルクリックすると、始点と終点を結ばない図形になります。
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⑨円 (6)
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始点からパターンを切り開くとき、切り開き分量を半径とする円を終点に描いて円周にスナップさせます。アパレル用の数値入力よりも、直接的で簡単です。
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⑩曲線 (5)
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連続した直線と曲線で囲まれた面を持つ図形を作成します。ツールバーに表示されたモードを選択して、直線や各種曲線を描画しますが、直線モードのままでも、クリックしてドラッグするとベジェ曲線が描けるので、直線と曲線の連続的な作業が可能です。また、これにはイラストレータのようなアンカーとか方向線とかはなく、初めてでも簡単に描けます。
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⑪円弧 (3)
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衿の製図には欠かせない、コンパスになります。合印など距離を合わせるのにも使えます。
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⑫基準点 (0)
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目安につける×印です。ここにスナップさせることが出来るので、合印を入れる位置などにつけておきます。印刷はされません。
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⑬変形 (7)
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このツールを選択して描いた図形をクリックすると、変更可能なポイントが表示されます。とりあえず描いておいて、後で修正しようという感じで使います。
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⑭回転 (C)
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図形を選択し、始点と終点をクリックして回転させます。パターンを切り開くとき、円ツールとセットで使います。
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⑮ミラー反転 (X)
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図形を反転させることが出来ます。後ろ中心でワにするとき、左身頃を作るときなど…。元を残しておくことも、それ自体を反転することも出来ます。袖の製図には欠かせません。
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⑯切断 (L)
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点で切るか、線で切るか、図形を好きなところで分割できます。ただし、分割された2つの図形は面を持ちますが切り口は閉じていません。その必要があれば、データパレットから「多角形を閉じる」にチェックを入れます。
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⑰フィレット (U)
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角を丸くした衿先、カフス、ポケットなど…。
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⑱オフセット (O)
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図形から任意の距離を平行に離した図形を作成します。パターンの縫い代つけは、この機能を利用します。
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⑲キルビメータ (M)
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線分の寸法は、データパレットから確認することが出来ますが、線分の途中は、線にそってクリックしながら計っていきます。目的の寸法に達したら、基準点をつけておきます。
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⑳消しゴム (9)
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図形を選択し、消したい部分をマーキーで囲って消します。他に、マーキーで囲った以外の部分を消す、マーキーで囲った部分で分割するモードがあります。旧バージョン(10.5)では四角形のマーキーでしたが、最新では多角形になり、とくに分割モードでは、パターンメーキングに便利なツールになりました。
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