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3.使える原型とは

 従来の原型は、スカートと身頃をウエストでつなぎ合わせますが、パターンメーキングの効率を考えると、上下は単独なものにして、スカートのヒップをカバーするように、ストレートな身頃を作るべきです。 このように作っておくと、スカートと身頃の寸法差を念頭におきながら、パターン展開することができ、原型が基準としての役割を果たすことができます。


図 1

■原型は原点であるべきと考えます。プラス、マイナス、いずれの方向にもいくような形にしておきます。

[図 1] バストラインおよびヒップラインを水平に、前後中心線および脇線を垂直に作ることで、パターン展開にあたって、幅や丈をどれくらい出すか、どれくらい狭めるかなどの判断が容易になります。


トワル

図 2

[図 2] 人台にそわせてウエストをしぼり込み、ダーツ分量を得ます。

■このようにしてダーツ分量を得ることで、活用範囲が一層に広がります。ウエストダーツを畳むとアワーグラス、開放するとボックス、というように両極を包括できれば、ドレッシーにもカジュアルにも幅広く対応できます。


トワル

■展開の一例として、この原型からプリンセスラインに変化させてみます。


図 3

[図 3] シルエットを作りやすいように、ウエストダーツを分散させます。脇ウエストで前後1センチずつ削り、その分を原型のウエストダーツ分量から減じて、残りを前後それぞれで、プリンセスラインと、袖ぐりから下ろした垂線で等分にします。

図 4

[図 4] プリンセスラインでパーツを切り離し、ウエストダーツを畳みます。このとき、後ろ脇パーツの裾では、前後のユルミが同じになるように、スカート原型との寸法差を余分として畳みます。